シロアリに食い尽くされ、空洞になった床下の木材の様子

シロアリは土の中から静かにやってくる。手遅れになる前に!

シロアリは主に土の中から、人目に付かない床下を通して静かに建物へ侵入してきます。気づいたときには、柱や土台の内部がすでに食い尽くされているケースがほとんどです。「床がフカフカする」「畳が沈む」 などのサインを見逃さず、少しでも異変を感じたら、すぐに専門家による点検をご依頼ください。

布基礎の土の上に束石と大引が露出している状態
布基礎とベタ基礎の違いとリスク。

シロアリ被害が特に多いのは、土の地面に束石を設置した玉石基礎(古い独立基礎)です。しかし、布基礎もベタ基礎に比べ湿気が溜まりやすく、立ち上がりと土間の継ぎ目からシロアリが侵入するリスクがあります。ベタ基礎はコンクリートで床下全面を覆うため、最もシロアリを防ぎやすい構造です。

布基礎の土から木材に向かって伸びるシロアリの蟻道
土の中から蟻道を作ってやってくる。

シロアリは、わずか0.6mmの隙間があれば侵入できます。古い玉石基礎はもちろん、布基礎であっても、コンクリートのひび割れや、配管周りの隙間、そして立ち上がりと土間の継ぎ目など、わずかな弱点を見つけて蟻道を作ります。布基礎・ベタ基礎に関わらず、定期的な薬剤処理が欠かせません。

内部をシロアリに食い尽くされ、空洞になった床束
食い尽くされた床束

シロアリの好物は、木に含まれるセルロースです。木のセルロースは木材の骨格であり、木材の強度を高めるために必須です。画像の木材は、本来正方形の柱ですが、柔らかい部分をシロアリに食い尽くされています。

二階ベランダの根本をシロアリに完全に食われた柱
完全に喰われたベランダの柱

こちらは二階に建築されたベランダを支える重要な柱です。根本を完全に食い尽くされ、ベランダは宙に浮いた状態です。それだけではありません。この柱は地面とつながっていないため、いつ倒れてもおかしくない状態でした。

シロアリ被害にあったらどうするの?「駆除」で終わらせず「予防」と「補強」を。

雨漏りを放置している、床が柔らかくなった気がする、床がギシギシなる、家から羽アリが飛んでいったなど、少しでも異変があったら、シロアリを疑ってください。例えシロアリが原因ではなくでも、雨漏りや床の異常は絶対に放置していてはいけません。私たち伊勢営繕工務店は、駆除だけでなく、被害箇所の交換・補強までを一貫して行い、再発を防ぐための予防策まで徹底します。

床下の木材に防蟻剤と防腐剤を噴霧している作業風景
徹底的に殺虫し、防蟻剤と防腐剤を巻く。

できる限りシロアリを殺虫します。しかし木の中に入り込んだシロアリを完全に殺虫するのは難しいので、これ以上繁殖させないために、防蟻剤と防腐剤を巻きます。シロアリは腐った木が大好物ですので、防腐処理はかなり効果があります。

布基礎の土に防湿シートを敷き、コンクリートを流し込む工事
玉石基礎の土間へコンクリートを施工し、侵入経路と湿気を断つ。

規模の大きい工事になりますが、玉石基礎(古い基礎)の土の部分へコンクリートを流すのも効果的です。写真には写っていませんが、コンクリートの下には防湿シートがひかれています。これにより、地面からの湿気を抑えます。湿気を抑えることで木材の腐食を防ぎます。

床下の柱に防蟻・防腐剤をハケで丁寧に塗布する作業
木材に防蟻剤と防腐剤を塗布する。

現在の建築基準では防蟻剤と防腐剤の塗布は義務化されていますが、古民家などはそのままの状態ですので、常に危険をはらんでいます。必ず防蟻剤と防腐剤の処理を行いましょう。

参照した施工事例

シロアリ対策と床の張替えは伊勢営繕工務店にお任せください。

伊勢営繕工務店では、創業以来、数え切れないほどのシロアリ被害による床の張替え・構造補強を行ってきました。大切な財産である家を守るため、お客様の不安に寄り添い、確かな技術で根本的な解決を提供します。少しでも不安がございまいたら、ご遠慮なくご相談ください。